いつのまにか9月に。
今年は節電と猛暑の為か、いつもの夏はいらっしゃらない別荘の方々が
7月ごろから長く滞在されて、普段は人口1万8千の軽井沢も人口が10倍以上
にもなり、静かな森のカフェもずっと忙しい日が続きました。
モーニングから始まり、朝のお散歩のついでにちょっとお茶を・・・とお客様。
ランチ、アフターヌーンティー、そして夕方までお茶のお客様、時々ケーキや
お料理のケータリング、とキッチンでずっと何かを作っている・・・という日々。
好きな事とはいえ、さすがに8月下旬にはお疲れ様。
そんな折、元NHKアナウンサーの下重暁子さんからお誘いが。
いまは中央工学校の所有になっている軽井沢南が丘にある三五荘で、詩の朗読と
クラビコードのコンサートです。
Ⅰ部では金子みすず、茨木のり子、中原中也等の詩。 特に3月11日の
震災以来、テレビをつけると必ず流れていた金子みすずの「こだまでしょうか」
静かな三五荘の、古い大きな茅葺の土間で、下重さんの穏やかな声で聴くその詩は
又違った感覚で心に深く沁みわたりました。
三五荘の外観

初めて出会った楽器、プサルテリーの音色も素敵でした。(写真撮り忘れ)
クラビコードの前身ともいえる縦型にした指でつまびく楽器です。
クラビコードでは今の時代とシェークスピアの時代の「グリーン・スリーブス」
モーツアルトの幻想曲の演奏。
そしてクラビコードの本当に耳を澄ませて聴くような、かそけき音色にあわせ、軽井沢に
関係する北原白秋、室生犀星、立原道造、去年亡くなられた岸田衿子さんの詩を聴かせて
頂きました。
久しぶりにゆったりとした至福の時間を過ごしました。
クラビコード奏者の佐伯恵美さんと下重さん
下重さんが集められた藍染の布達、本当に素晴らしいものばかり。

又、こんな障子や

こんな軽井沢彫りのベッドも

目の保養も十分させて頂きました。